親はプロデューサーであり見返りを求めないスポンサー
親はプロデューサーであり見返りを求めないスポンサー
僕は子供にとって親は18歳くらいまで『プロデューサーであり見返りを求めないスポンサー』であると考えています。
どんな大人になりたいか、どんな職に就きたいか、要は大人になった時にやりたい事が出来る人生を歩む為のサポートや道を示してやる事です。
よく聞く『親が敷いたレールの上を歩く』とは違います。
子供が設定した『大人になった未来の自分像』を叶える為に山あり谷あり、色々な事に一喜一憂しながら親もその事で子供と一緒に親として成長いく。
これが僕の親像です。
あの頃は楽しかった
今我が家には二人の娘がいるのですが一人は19歳(大学一回生)、もう一人は15歳(中学三年生)です。
19歳の長女は今は教員を目指して日夜勉強に励みながら部活やスポーツのコーチをしています。
この長女との4才〜高校の寮に入った15歳までの11年間が今思い返せばすごく楽しかったです。
一年365日毎日毎日、喜怒哀楽、一喜一憂しながら必死に家族全員でスポーツに取り組んでいました。
毎週のように県外遠征に出かけて負けた日は帰りの車の中で僕や妻が激怒して娘がずっと泣いてそのまま練習に行ったり、優勝した日は帰りの車の中はみんなで嬉し涙を流しながら車の中でゆずの「栄光の架け橋」なんかを流しながらその日の試合を振り返っていたり。
本当にスポーツが中心の家族でしたので普通の家族のように週末は家族で遊園地や公園なんて事はほとんどなかったので少し可哀想に感じた事はありましたが他の家族には味わえない時間もたくさん過ごせていました。
一年のうちほとんどは大変で一喜一憂の『一喜』の部分は何に数日しかありませんでしたが今思い返すとその『一喜』の思い出が『一憂』の何十倍も何百倍も大きなモノとして記憶に残っています。
今だけ頑張って!
長女は今、大学の授業がweb授業のみでしかも部活がほとんど無いに等しい状態でコーチとしてアルバイトをしています。
そこで迎えにいった際にその親御さんとお話しをする機会があるのですが皆さん声を揃えて
「大変です、、、💦」
とおっしゃるのですが僕はそういう時
「今だけは頑張って下さい。」
と答えるようにしています。
うちも頑張っていた当時は本当に大変で仕事が休みの日の方が仕事の日の何倍も疲れてしまうような感じでした。
「あとどれだけ頑張れば良いんだろう。いつまでこれ続けるの?」
と自問自答する日々でした。
肉体的にも精神的にも金銭的にもいっぱいいっぱいの日々でした。
でも今こうして長女が僕ら親の手を離れてしまうと本当に寂しく感じます。
「あの頃もっとしてあげれる事があったかもしれない。」
と思うくらいです。
必死になっている時は本当に大変です。
でも今から書くことが一番大事なんです。
『子育ては一生続くものではありません。』
たった数年、人生90年のうちのたった18年。
そのたった18年くらい自分の為ではなく子供達の為に精一杯使ってやる事がその子の将来の為にとってとても大事だと
とあるプロ選手のお父さん
あるプロ選手のお父さんに以前言われた言葉が今でも忘れられません。
当時、毎月二度ほど関東遠征へ長女を飛行機や新幹線を使って妻と行かせていた頃の話です。
そのお父さんに
「なんでヨロコルさんはもっと娘さんをサポートしてあげないの?」
と言われました。
僕の心中はその時
「はぁ??これ以上何をしろと?」
とでした。
しかし、今なら分かります。
うちは『してあげられる範囲内』でしかサポートしてあげられていなかったんです。
そのお父さんは数ヶ月前とあるテレビ番組に出ておられましたがお子さんの為に安定した職を捨て、車も売り、自宅を担保に数千万円の借金をしてお子さんを海外遠征などに行かせてあげていたそうです。
経験のない人からみると
『馬鹿じゃない?』
『それで生活出来なくなったらどうするの?』
と思ってしまうでしょう。
しかし、そのお父さんは後悔していないと思います。
自分や家族の生活を犠牲にしてもお子さんに掴んでほしい『何か』があったんですから。
そのお子さんは出産を機に一度現役を引退したのですが現在は復帰し今でもプロ選手として活躍し続けています。
感謝
長女はプロ選手の夢を諦め、教員として指導者の道を選び大学へ進学しました。
一線級の大学からもお話をいただきましたがそこをお断りして学問を中心に学生生活を送っています。
僕は思います。
『本当は一線級の大学に進み、プロになりたかったのではないか』と。
僕ら親には言いませんでしたが子供は子供で色々考えたんだと思います。
『親にこれ以上負担をかけたくない』
『安定した職に就いて恩返ししたい』
と。
それは僕が聞いた一つの質問に現れていました。
「子供が生まれたら自分と同じスポーツさせたい?」
答えはNOでした。
自分がしてもらっていたような事を親としてするのが大変そうだからNOという訳ではなく、子供として自分がしてもらってきたからこそ分かる事が子供にありそんな気持ちを持って欲しくないのかもしれません。
これは長女の教え子の親御さんに聞いたのですが長女はコーチとしてジュニア選手と接する時によく『感謝』という言葉を口にするそうです。
もちろん、コーチとしての自分への感謝ではなく親御さんなど家族への感謝です。
正直に書くと長女は僕たち親に直接『感謝』という言葉を口にした事はありません。
きっと恥ずかしいのでしょう。
僕たち親は親なので当たり前の事をしてきただけなので別に感謝してもらいたいとは思いません。
でも教え子への言葉で感謝気持ちをもって18歳まで頑張ってくれていたんだと思うととても嬉しくなりました。
まとめ
これを読んでいただきどう感じていただけたかは人それぞれだと思います。
コロナで不景気が続いている昨今、『生きていくのが精一杯』なご家庭も少なくないと思います。
でも、僕たち親がプロデューサーやスポンサーとして子供の為にしてあげられる期間はたった18年です。
自分の人生の中の18年間、子供の為に自分を犠牲にするのも悪くないと思いませんか?
これを読んでいただいた18歳以下のお子様のいる親御さんに何か少しでも響く事があれば嬉しいです。
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