外食産業のお話『個人店<ホテル<ファミレス』

皆さんおはようございますヨロコルです。

 

前々からよく書かせていただいていますがヨロコルは元ホテル料理人です。

 

老後はカフェなどを経営する予定で開業資金などは用意してありますが今はまだ開店するつもりがありません。

 それはタイトルにあるようなお話を元上司であり、結婚式の仲人も務めていただいた総料理長であった師匠の言葉が頭に残っている為です。

 

個人店<ホテル<ファミレス

 

 

ファミレス最強説

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元料理人、しかも老舗有名ホテル出身の僕がいうべき言葉ではないと思われた方いらっしゃいますよね。

 

裏切ってしまいすいません、ヨロコルは

 

『ファミレス最強説』の信者です。

 

TV番組

つい最近、あるTV番組で一流料理人がファミレスのメニューに合否を付ける番組をやられていましたがたしか「カルボナーラ」以外は全て合格でしたね。

 

僕ら料理人はメニューを見た時点でその結果を予見できました。

 

カルボナーラ

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カルボナーラだけがNGだった理由は簡単です。

パスタ、特にカルボナーラとペペロンチーノだけはファミレスのキッチンの流れ的に本格的なモノは作れません。

 

下記にあるセンターキッチンというシステム上、カルボナーラやペペロンチーノは本格的なモノを作ろうとすると他のメニューより店舗での調理段階が多くなってしまうのです。

 

分かりやすくいうとカルボナーラの卵の微妙な凝固やペペロンチーノのオイルの乳化などです。

イタリアンのお店で働いた経験のある方はお分かりになるとは思いますがこの2点は料理人のテクニックが要求されます。

 

僕は技術を難しいと勿体ぶるのが嫌いな人間で「料理はレシピを見れば誰でも作れる」という考えのヨロコルでもこの2点だけは技術が必要だと思っています。

 

ファミレスは社員の調理師は1人いるかいないかという業界ですのでほとんどアルバイトなので「誰が調理しても同じクオリティ、誰でも調理できる」という事を前提としているので技術の必要な料理は出したくても出せないという事になります。

 

 

センターキッチン

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ファミレスというのは「センターキッチン」という工場のような場所がありほとんどの料理をそこで仕上げ直前の状態まで仕上げて出荷するシステムがほとんどです。

 

僕が内部を知る「◯イヤル◯スト」では少なくともそのシステムです。

◯イヤル◯ストはファミレスの中ではどちらかというと高級な店舗になりますのでおそらく他のファミレスではもっとセンターキッチンの使用率は高いと思います。

 

なぜ◯イヤル◯ストの内部を知っているのかはあえて伏せさせていただきますが上層部に知り合いがいるとだけ言っておきます。

 

カルボナーラが不合格だった理由はお分かりいただけたでしょうがではなぜ他のメニューが合格だったのかをお話していきましょう。

 

個人店<ホテル<ファミレス

 

この法則が全てです。

 

この法則なんの法則か分かりますか?

 

 

 

これは実はメニューに関わった人間の数です。

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一つのメニューを作り上げるのには

 

【ファミレスの場合】

 

「営業」「リサーチ」「企画」「栄養士」「バイヤー」そして料理人とたくさんの人間が関わって一つのメニューを作り上げていきます。

 

 

【ホテルの場合】

 

「営業」「企画」そして料理人。

 

 

 

【個人店の場合】

 

料理人のみ・・・・

 

 

 

試食の人数もそれに比例した数になりますよね。

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つまり色んな味覚をもった人間の感想が聞けるというのは営業や売り上げを上げる事には大事になってくるのです。

 

よく言えば万人受けする味に作り上げる事ができるという事。

悪く言えば無難な味。

 

しかし、ファミレスなど不特定多数のお客様を相手にするには最高の環境な訳です。

 

 

ホテルはある程度の人数が関わっているのに加えてファミレスよりも客単価を上げる事が出来ます。

その為食材コストを高く設定する事が出来るので食材というアドバンテージを得ることが出来るのです。

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その結果、お客様にも満足していただく事が出来、「やっぱりホテルの食事は美味しいね」となる訳です。

 

 

 

そして問題の個人店・・・・

 

これが実は一番難しい。

まず、自分の味覚が全て。

 

どれだけ腕が良くて、自分が最高に美味しいと思える味が出せたとしてももし自分の味覚が人とは違う、つまり「マイノリティテイスト(少数味覚)」だとしたら・・・・

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自分と同じ味覚の人間しか満足していただけない・・・

という事になります。

 

もし、それに気付いて無難なレシピで料理を作ったとしても・・・

それではおそらくファミレスにすら勝てないでしょう。

 

それに一番難しいのはやはり、企画やリサーチが出来る人がいないと「トレンド」というモノが欠損してしまうこと。

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もし、スタートで商売がうまくいくと日々の営業に追われ、トレンドからどんどん離れていってしまうのです。

 

師匠が一番危惧していたのはこの点でした。

 

ホテルで働いていると、本当に色んな情報を営業なり企画部がかき集めてきてくれるのでもしその環境がなくなったらとなれば不安になって当然だと思います。

 

 

まとめ

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今回は「個人店<ホテル<ファミレス」というテーマで飲食店の営業を書かせていただきました。

 

やはり僕は営業という意味では「ファミレス最強」だと思っています。

 

自分に腕がないわけではありませんがファミレスという巨大企業と戦うのは大変だと思います。

 

味が一定・食材の共用・オーディエンスの数・トレンド力

 

全てを持ち合わせているのがファミレスなのです。

 

 

僕もいつかはお店を持ちますが・・・その時までに戦いに負けてもやっていけるだけの貯金を蓄えておこうと思いますww

 

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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